持続可能な投資への取り組み


事業用不動産は、都市に暮らす人々の生活の質を大きく左右します。国連の予測によれば、2050年までに世界人口の約70パーセントが都市部に居住するようになるとされています。人々が暮らし、働く空間をどのように設計し、建設し、管理していくか。それが、この成長を都市の力に変えるか、あるいは重荷にしてしまうかを決定づけます。

多くの投資家は、高い収益と本質的な環境配慮を、二者択一の関係として捉えています。しかし当社は、この二つを同じ規律の中にあるものと考えています。テナントを尊重し、周辺地域に配慮し、環境負荷を抑えた物件は、長期的に見れば、自らの資産価値を守り、高めていく物件でもあります。建物にとって正しいことと、投資家にとって正しいことは、相反する目標ではありません。同じ投資判断を、二つの側面から見ているに過ぎないのです。

当社はこの姿勢を、建築環境と直接関わりを持つ国連の持続可能な開発目標(SDGs)のうち、三つの目標に基づいて実践しています。目標11「住み続けられるまちづくりを」、目標3「すべての人に健康と福祉を」、そして目標13「気候変動に具体的な対策を」です。これら三つの目標は、当社が物件を評価し、投資判断を行い、そして保有し続けるすべての過程に反映されています。

目標11:住み続けられるまちづくりを

17あるSDGsの中でも、目標11ほど当社の事業に直結するものはありません。事業用不動産は、その周辺地域を支える存在です。長期的な価値は、その建物が機能的で、利用しやすく、そして周辺の都市環境の中で強靭であり続けられるかどうかにかかっています。

この強靭性は、日本において日々試されています。高い地震リスク、老朽化が進む建物ストック、そして地方における人口減少が、不動産の利用と再生のあり方に大きな圧力をかけています。北海道をはじめとする地方都市では、この圧力は特に顕著です。人口が縮小する中で、かつて成長するコミュニティのために建てられた建物は、より小さく、より高齢化した社会のために再構想されるか、あるいは空き家となってしまいます。当社は、能動的で丁寧な所有者としての関与によって建物の耐用年数を延ばせる市場や資産を重視しています。目指すのは、物件を取り巻くコミュニティを強めることであり、さらなる負担を強いることではありません。

目標3:すべての人に健康と福祉を

人々は、目覚めている時間の大半を事業用・住居用の建物の中で過ごしています。そのため、室内の環境品質は、長期的な資産価値とテナントの定着率を左右する重要な要素でありながら、市場において依然として過小評価されています。テナントが呼吸する空気、働く上での採光、そして周囲の空間の快適性は、彼らがどれだけ長く入居し、どれだけの賃料を支払う意思を持つかを左右します。

当社は、これを付随的な要素としてではなく、投資判断における中核的な検討事項として位置づけています。空気の質、自然光、そして温熱環境の評価には、賃料明細や還元利回りの分析と同じ厳密さをもって取り組んでいます。テナントの健康を守る建物は、実際のところ、テナントを手放さない建物でもあるからです。

目標13:気候変動に具体的な対策を

建築環境は、世界の温室効果ガス排出の主要な発生源のひとつであり、その影響の大きな部分は、物件を取得する時点ですでに決定づけられています。建物設備、外皮性能、そして物理的リスクへの曝露は、その後の運用判断を下すはるか以前から、今後数十年にわたる物件のエネルギー使用量と気候リスクの大部分を決定づけています。

当社は、エネルギー性能と物理的な気候レジリエンスを、従来の財務指標と並ぶ形で投資判断に直接組み込んでいます。日本においては、これは賃料成長の見通しと同じ慎重さで、洪水リスクと地震リスクを評価することを意味します。また、可能な限り新築よりも改修や用途転換を優先することも意味します。日本の建物ストックは老朽化が進んでおり、既存の建物を改善することは、投じた1円あたりで見れば、新たに建設するよりも大きな効果をもたらします。